<大川小>卒業生の3人「閉校寂しいけれど、この場所残っている」

被災した大川小校舎を訪れ、思い出を語り合う(左から)只野さん、紫桃さん、佐藤さん=24日午後

 東日本大震災で被災した石巻市大川小の閉校式があった24日、卒業生たちが被災校舎を訪ね、歴史を閉じる母校への慕情を募らせるとともに後輩たちへ思いをはせた。
 同日午後、石巻市釜谷地区。卒業生の男女3人が、震災遺構として保存される大川小の校舎を訪れた。東京都の大学3年佐藤そのみさん(21)、同市の専門学校生紫桃朋佳さん(20)、同市の高校3年只野哲也さん(18)。5、6年生の教室や廊下を歩き、思い出話に花を咲かせた。
 佐藤さんは「大川小は私の原点。伸び伸びと過ごすことができ、本当にいい学校だった。閉校は寂しいけれど、この場所が残っている」と話す。
 3人は2014年3月、他の卒業生3人と共に「チーム大川」を結成。夢や思い出が詰まった被災校舎の保存を訴えてきた。
 校舎から約10キロ離れた同市二俣小の体育館では閉校式後、「ありがとう大川小学校の会」もあった。1985年に被災校舎ができた頃からの学校生活を振り返る映像が流れ、在校生と卒業生が伝統の「大川ソーラン」を披露した。
 紫桃さんは「校舎がきれいだった時、楽しかった時の映像を見ることができた。閉校しても大川小の思い出は忘れない」と言う。
 大川小では児童74人と教職員10人が犠牲になった。3人はいずれも、大川小に通っていたかけがえのない妹を亡くした。
 一生の付き合いになると思っていた大切な人が、明日も生きているとは限らない。只野さんはそう身に染みて感じている。だからこそ、新たなステージへと向かう在校生に伝えたい。
 「大川小出身ということに誇りを持ち、胸を張って生きてほしい。人と人とのつながりは大事。しっかりと学校に通い、しっかりとした生活を送ってほしい」


2018年02月25日日曜日


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